2012年4月27日金曜日

第6回カリキュラム 原稿提出

今回のメニュー

1.取材活動のスケジュール管理

2.五感を使って文章を書く


1.取材活動のスケジュール管理



①締め切りが近づいてきたら、いまある材料でとにかく書く

60点をクリアしていれば、出さなければだめ。時間をかければ80点90点に近づくかも知れない。けれど締め切りが設定されているときは、取材したところまでとにかく書く。


②スケジュール管理を徹底する

<現地に足を踏み入れたときには取材の半分は終わっている>

これはどういう意味か.…

⇒東京でやるべきことはすべてせよ!

・取材記者はスケジュール調整との戦い。取材の下手な人はスケジュール管理が下手。

・現地入ってからは、アポ取りや調べ物をするをする必要がない状態にする。

・取材現場に入ったときは、“スケジュール通りに進めるだけ”が理想。


取材例 Aパターン 

*3月11日から15日まで福島に連泊取材*

・そのすべての日程のスケジュール(行く場所、会う人、時間)を2月中に決めておく。

・うまくアポイントを調整し取材日程が組めるかがある意味勝負どころ。

・空き日を一日確保しておく。


取材例 Bパターン
*新しいテーマで 新しい現場を取材。4回取材に行けるチャンスがある。

・一回目はほとんど予備取材。現場に入ってみて、全体の流れを読む。初回の取材で、幹の部分が見えるようにする。(見出しがつくようにすると言い換えできるかも知れない)

・一回目の取材を東京に持ち帰り、どの組織、どの人に当たればよいか、作戦を練る。アポやスケジュールを組んで再度取材。

・二回目、三回目で枝や、葉っぱの部分を完成させる。

・もちろん4回目は予備取材日として確保しておく。


ジャーナリストはスケジュール管理がうまくなくてはならない


2.五感を使って文章を書く



<人物もの原稿の場合>

取材した人物を目の前につれて来なければならない。彼女のすべてを言葉にしてしまう。

会話文を散りばめただけでは、それはテープから起こしただけ。彼女の「匂い」や「感じた色」、「声の調子」「しゃべり方」を具体的にどんどん書いていく。

それは 5感を総動員して書く、ということ。


<現場もの、人物もの原稿(共通して)>

被取材者が語る出来事や場所が、想像できないときは自ら現場に足を運ばなければいけない。

たとえば 昔住んでいた場所の話をしていたら、自らその場所までいって、どれだけ建物が古いのか、どんな匂いがするのか 自分で感じて確かめてくる。その作業を通して始めて文章に落としていける。


<言葉を具体的にしていく>

「苦しそうな表情をしていた」 

この言葉は なにかを表現しているようでなにも表現していない。

それは、どんな顔だったのか、なぜ苦しかったのか。描写する。


「老人ホームにいる、寝たきりの70歳のおじいさん」

どんな服装しているのか、どんな職業人生だったのか。その人がわかることを言葉ですべて伝える。それを字数制限を気にしつつ、具体的に描写していく。


五感を総動員して文章を記述しよう。



(佐々木健太)



2012年4月14日土曜日

第5回カリキュラム 取材の実践(カメラ編)

今回のメニュー

1.カメラを使ってみよう

2.記事のなかの会話文

3.書き手のリテラシー

 

1.カメラを使ってみよう

<写真のバリエーションを増やす>

・どうやってカメラを操作するか。この問題は、家電量販店で販売されているカメラを手にした途端に、すべて解決される。

・問題は、どう写真を撮るか、どんな画角で撮るかの問題に移行している。


♦バリエーションの増やし方♦

 

①引きとアップ

⇒例えば:全体写真、ネクタイから首だけ写真、顔だけのアップ写真。これだけで、三種類のバリエーションになる。
*アクティブさ出したい場合は、写真のなかに「手」が入ると、アクティブさを表すことができる。

 

②人とモノ

⇒インタビューの写真を撮る時、表情・姿だけでなく、被取材者が所有しているモノや立っている場所がその人を語ることもある。
仕事の資料が人間を語ることもある
                   

③ヨコ位置とタテ位置

 ⇒カメラを横に構えるだけでなく、縦に構えてとる。印象がグッと変わる





ヨコ位置


タテ位置






*そもそも、なぜバリーションを増やす必要があるのか?

・記事としてまとめる際に、編集者が使える写真の選択肢を増やしてあげるためである。
・フリーでやる場合は、自分が編集者として選択できるものを用意しておくため。

♦写真がぐっとうまくなるちょっとした工夫♦

 

①目の高さから撮るのをやめる


1.しゃがんでで撮る

2.高いところから撮る

・実にシンプルだけれど、自分の目線から意識的にずらすことによって写真に変化をつける。


②フラッシュを消して撮ってみる 

 

③ヨコ位置だけでなくタテ位置で撮ってみる

・イマイチな写真も、タテ位置にすることでよい写真になることがある。
・記事編集の段階でタテ位置写真が使われる傾向がある。


④ズームではなく、自らもう一歩を身を乗り出して撮ってみる

・手動トリミング機能


⑤単調な写真だったら、思い切って斜めにして撮ってみる

・日本の新聞写真は「水平線は水平に、重力は垂直方向に」がルール。これでは、ダイナミックに欠ける。思いきって、カメラを動かしてみる


⑥あらゆるものを三脚として利用する

・究極の三脚は地面だ。
・車の上、ガードレールも三脚として使える。
・電柱もカメラを横で固定できる。
・目の前のあらゆるものが三脚に見えてくる


⑦タイマーを使ってみる

・タイマーは記念写真のために存在しているのではない。ブレをなくすために利用するもの


♦報道記者として大切な心がけ♦

目に映ったものは、片っ端から撮る。

 ・「目に付いたものは全部被写体であり、カメラのフィルムを惜しむな。」
→新聞社時代に先輩から教わったこと

 ・殺人事件の現場に落ちている落ち葉でさえも押さえておく。あとで決定的な証拠写真になるかも知れない。

・撮ったものはあとで削ることはできるが、撮ってないものはどうしようもないのだ。


2.記事のなかの会話文

<会話の再現性はどこまで高めるべきか>

・文中の「」で引用する場合はセンシティブにならないといけない。
・とくに会話上の主語を取り間違えてはいけない。
→被取材者のAさんの発言なのか、国の役人の考えをAさんが代弁した形になっているのか。
ここは、慎重に会話を再現していかなければいけない。
・バックアップとしてのICレコーダーが役に立つ
・会話文の挿入の仕方によっては、被取材者が自発的に話していないことこそがニュースであると示すことができる。とくに役人とのインタビューでは有効である。

例えば...

--××とはどういうことですか??
役人「○○○」

--××に関してどう考えていますか?
 役人「○○○」

このように、相手の会話文を文中に挿入するだけではなく、会話そのものを載せてしまうという手法も場合によっては有効である。被取材者が自発的に語っていないこと、会話のなかで新事実が発覚していくことの過程を示せる。

<引用文や会話文をどのくらい、記事のなかで使用したらよいのか>

・専門家のコメントを引用して結論を導くくらいだったら、そのコメントの正当性を証明するくらいの事実を取材で収集すべき。
・会話もあまりに多くなると、記者自身はなにを伝えたかったのが見えなくなる。
・けれど、初心者は「飛び石方式」で記事を書いていてもよい。

「セリフ」...地の文...「セリフ」...地の文...「セリフ」

*印象的なセリフとセリフをつないで、記事をまとめていく手法が「飛び石方式」。

・理想はすべて地の文で記述する。
・被取材者のセリフを一個も使っていないけれど、声を聞こえてくるかのような文書


3.書き手のリテラシー

<切れ味のスパッとした主張を書こうとすると、現実から離れてしまう>

・現実に起きていることは複雑である。
・ひとつの変数や、因果関係だけで現実を切り取るべきではない。
 
「観光地の景気が悪化してしまったのは、原発の風評被害のせいだ」

→ この主張は勢いはよいが、原発事故前から観光地が構造的不況に陥っていたという現実を無視してしまっている。観光地の経済が冷え込んだのは、原発事故という変数ひとつだけのせいではない。

・現実は複雑に要素が絡み合っている。そのことを無視してしまうと、現実から遠ざかった記事になってしまう。

・現実を素直に記述する。


(佐々木健太)


2012年4月1日日曜日

カリキュラム4 取材のあれこれ(実践編)


今回のメニュー

1.取材後、なにを記事のコアにするか

2.記事を書き始めるための下準備

3.インタビューにおける2つの鉄則

4.取材ノート、カメラの使用について


 

1.取材後、なにを記事のコアにするか


<取材後の「雑談」で記事の見出しが立つ>

・取材後すぐにパソコンに向かうと、なにを書いていいかわからなくなる。

・そんなときにやるべきことは「雑談」。

・取材から帰ってきた雑談で、開口一番に話す感想が記事のコアになり、見出しにもなる。
「取材どうだった?」と聞かれて、一言目に話す内容が一番面白い。

栃木取材を終えて帰京
「取材どうだった?」
「いやあ、観光地の賠償金問題も相当弱肉強食の世界だ」
「え??どうゆうこと?」
「大きな旅館は保障されるけど、街場のラーメン屋さんとかは相当弱ってるなあ」
「へえ。なんでそんなことになるの?」

このように雑談をすることで、記事のコアと書かなければいけないことが見えてくる。

記事で重要になってくる5W1Hが雑談をすることで見えてくる。




<報道記者は「母ちゃん聞いて!!」の精神であれ>

・記事を書くときに、ええかっこしない。社会的に意義のあること書かなければと思わない。シリアスに文章を書かなければとか思わない。

・小学生のとき、今日あった面白いことをお母ちゃんに必死に話そうとした「母ちゃん聞いて!!」のニュアンスで記事を書いていく。

・ただ面白かったこと、ただ驚いたことを文字で伝えるだけ。

 


2.記事を書くための下準備


記事の書き方
①物語を記述していく・・・熟練者
②事実の重要度から書き始める・・・初心者

初心者はまず②から試してみるとよい。
最初に記事の核心を記述してしまう。一種の定型。



<アウトラインメモを作成する>

記事で書きたいことをまず箇条書きにしてみる。

・福島のことを語れる資格があるのか。
・なぜ南相馬を選んだのか etc.

書きたいことを箇条書きにする作業が「アウトラインメモ」を作成するということ。

アウトラインメモを作成すると段落ごとの見出しがついていくことになる。

書きたいことを5ー10項目並べることは簡単。

アウトラインメモを作成したら、後は肉付けしてあげるだけ。

42.195キロを走るのは想像するだけでキツイ
→100メートルずつ走れば完走できる。

本の原稿を執筆するときも同じ。

原稿300枚書くのは想像しただけで倒れる。
→各章ごとにアウトラインメモを作成して、どんどん分割して書いていく。



<アウトラインメモは全体の設計図>

アウトラインメモは記事や本全体の見取り図や設計図の役割となる。

アウトラインメモを肉付けしていく作業をするときに、どうしても書けない箇所が出てくる。それは、さらに追加取材が必要だということ。

→ 取材の濃淡を視覚的に把握することもできる。



 

3.インタビューにおける2つの鉄則


<インタビュアーは聞き手であると同時にMCであれ>

インタビューは大体一時間程度。あまり長いと相手がうんざりしてしまい、次がなくなる。

限られた時間のなかで、いかに自分の聞きたいことを聞けるかが、勝負。

だが、インタビュー中は、こっちが聞きたいことと、被取材者が話したいことは当然のごとく違う。

筋が違う話が長くなってきたら、うまく軌道修正しなくてはならない。

相手の気分を損ねることなく、話の流れを整えていく、まさにMCの役割をしなければならない。

インタビューにMCとして、流れを軌道修正する。これがインタビューの鉄則のひとつ。




<予想していない面白い話が飛び出したら食いつけ>


しかし、思わぬネタが飛び込んでくる場合もある。


e.g. 原発事故を想定して避難訓練の話を町長にインタビューしていたのにかかわらず、突然、死の灰の話をし始めた。


10取材して5を書くより、10取材して1書くほうが厚みのある記事になる。
10取材するより11取材するほうがいい記事になる。

の取材の原則にあてはめて、面白い話は見逃さずなるべく食いついてみる。

面白い話が飛び出したら、食いつけ。これがインタビューの鉄則のふたつ目。

*面白い話に食いつきながらも、もちろん、自分が聞きたい話を聞くための軌道修正を忘れてはならない。




4.取材ノート、カメラの使用について


<インタビューはボイスレコーダーを使用したほうがよいか?>

使用してもよいが、バックアップ用。


*インタビュー内容を取材ノートに書き込むメリット

・データが飛ぶことがない。
・いつでも、どこでも取材することができる。
・インタビューの記録がビジュアル的に把握できる。
・インタビューの記録をインタビュー中に確認できる。←聞き落としがない。

*取材ノートの使用方法
①最初に聞きたいことをメモ書きしておく。
インタビュー中に聞いたことをバツしておく。
なにを聞いたか、聞いてないかを一目で判断できる。

②取材ノートの始め3Pまでは取材先の連絡先を書く。
なにか再質問をしたいときや、お礼をしたいときなどにノートの先頭を見ればよい状態にする。

とにかく記事を書くときのフラストレーションを少なくすることを考える。

効率を上げていけば、より多くの取材をすることができる。




<報道ではどのようなカメラを使ったらよいか?>

報道カメラの基本は広角レンズ

記事内では、写真の乗せられる枚数が限られている。
一枚に多くの情報を載せるために広角を使用する。

5枚ほどの写真を載せられる場合は、広角と遠隔をうまく使いわける。
全体の様子がわかる写真。動物のアップした写真などなど


(佐々木)

2012年3月16日金曜日

うがやJS(20120309)
  今回までに取材および取材準備がスタートしている。今回はここまでの状況の報告。
各氏の状況は以下の通り。(敬称略) 

真木
 ・堕胎、ご近所づきあいのどちらも行き詰まる。レズビアンタレントの方について記事を書こうかと思う。 

佐々木
・コンタクトを取り、日光市における観光客の「入れ込み客数」「宿泊客データ」が三月発表されることが判明。
 ・東電への賠償請求に関するデータは、組合は持たず。なお、下野新聞によると、昨秋に賠償請求が行われている。
・日光市役所から生活保護の水準データについての情報をもらうことになる。
観光産業と生活保護に関係はあるのか→観光業不振でリストラされた人が失業者となり、生活保護が増えたのではないかという記事があった。


【ポイント】観光産業と生活保護の関係についての質問のように、「もしかしたら調べても無駄足になるのではないか」という疑問を出すのは重要。それに対し、企画出した側が理由を提示することも重要。 

・老人ホームと性については、まだ深く突っ込めず。ただし、夫婦で入居して仲良く手をつないでいる人たちもいる。
 ・代わりに、ホームのルールなどを聞くことで、ホーム側の考えを知る予定。 

百田
・ペットの救護については、環境省の動物愛護管理室に問い合わせるよう言われる。 ・愛護団体の冊子によると、まだボランティアは募集中。→応募し、ルポを書くことに。3/23-24行く。


【ポイント】ボランティアからずっと連絡がなかったものの、会議に来る30分前にOKの知らせが来た。 

・「ここ(ボランティア)で得た情報はみだりに公開しないように」という注意書きあり。

  【ポイント】「みだりに」の解釈については、よく裁判の焦点になる。本来「悪意をもって」の意。烏賀陽JSは善意に基づいてなので、全く「みだりに」ではない。 

・郡山の近くの三春町でボランティアすることになっている。
・ゆとり世代については、知人のゆとり世代と食事会をする予定。
 ・女性のゆとりについて調べたい。 

望月
・路上生活したビジネスマンに取材へ。
・隅田川沿いにある橋の下で流木(?)を使い彫刻を作っている路上生活者を知る。そこに流木が来るのかは不明。
・三谷のドヤ街は路上生活者の場所というだけでなく、外国人バックパッカーの泊まる場所となりつつある。
・ホームレス関連の本を二冊、図書館で借りて読んでいる。
 ・ボスニア人のベンジャミンには、近く取材へ。
【ポイント】メーン記事とサブ記事は、どちらが先に仕上がってもよい。

三井
・「うつ病は◯◯だ」の述語が止まっている。うつ病にかかった自身の視点では限界があるので、JSのみなさんの話が聞きたい。
 ・首都圏避難の記事については、調べはじめたところ。避難については、避難者三人見つければ記事は仕上がるので、遠回りしているのでは?

 ☆フィードバック☆
 三井企画について
(百田)首都圏避難については、母子避難に限定するのか。
 (烏賀陽)三井の問題意識「家族みんなで避難したいだろうに」はそもそも、おかしくないか。そもそも、避難なんかしたくないだろう。


【ポイント】2011.3.11後に何を失ったか、何が変わったかをめぐっては、視点がズレてはならない。ごく簡単なこと。ネジを締め直そう。
→プロの記者でも、福島の人が初めから避難民であるかのように書く人がいる。 【ポイント】想像力を持とう。同情ではなく共感から。

(烏賀陽)調べ方について。実は、全体像を先に把握する必要はない。ペーパー・リサーチとヒューマン・リサーチがあるが、ヒューマンの方は意外と単純。当事者見つけるだけなので。行き詰まっているようでも、迂回路はある。 さて、どうやって取材相手を見つけようか。
(百田)団体に行く。
(真木)Twitterで拡散。→(烏賀陽)楽観的なシナリオで行けば、会えるかも。

  【ペーパーリサーチ】
 (烏賀陽)ネットの検索、新聞のデータベースを読むという手は「鉄板」。ネットならば、Google検索の初めの3ページくらいは見ておこう。新聞DBならば、「Gサーチ」(月会費3000円、見出し見るだけで1件5円)でほぼ全紙読める。!これにより、マスコミがどこまで報じているかを知ることができる! 大宅壮一文庫ならば、雑誌記事も見られる。 都立図書館(広尾)ならば、蔵書がネットで調べられる。同図書館のサイトから、都内の区立図書館の蔵書も調べられる。 ※烏賀陽はカラオケについての記事を書く際、平安時代の宴会の歴史なども知るため、都立図書館に自転車で通っていた。 Amazonも、古本の検索ネットとして使える。送料込み500円で本を買えることも。近いテーマのオススメ本も出る。

(佐々木)うつ病には、なぜなるのか聞きたい。
 (望月)境界線はないのか。→(Answer)医者との話し合い、筆記での質問でうつ病の認定を受ける。
 (烏賀陽)心の病は、社会生活に支障を来たすかどうかで決められる。病気は治っていないけど、社会生活上で問題はないという状態を「寛解」と言う。 出勤時間に二分遅れることが多い人は、日本ではうつと見なされるが、タイでは無問題。 
(烏賀陽)「うつと社会」では話が大きすぎる。社会って何か定義する必要がある。家、学校、会社などがさまざまにある。


【ポイント】言葉をもっと具体的に細かく噛み砕く必要がある。われわれジャーナリストの仕事は、具体に向かっていくこと。 

細分化しよう。「うつと会社」「うつと家族」「うつと友人」のどれを選ぶ? →(A)「うつと家族」あるいは「うつと友人」。 もっと細分化。 例えば、「中年うつ男性を抱えた親によるケア」くらい細かく書けるか? →(A)書けなくもないが、親は関心がないように見えた。 (真木)書きたいエピソードは? →(A)自分が苦しんだことを伝えたい。 

(烏賀陽) 何が苦しかった? →健康ではなかったこと、周囲が働く年なのに働けなかったこと。 家が貧しいのに自分が働けなかったことが苦しかった。自分で家の経済を何とかしたかった。 
(烏賀陽)着地の兆しが見えない!三井さんが書きたいことが分からない。撤退するなら今のうち。まだ、うつ病の体験について棚にしまえていない。
 (真木)僕が三井さんについて書いていいですか?
(三井)書いていただけるのであれば。
 (烏賀陽)その姿勢は、記者としてはいかん!取られてたまるかという姿勢を持て! →真木と三井で、三井のうつ体験について書くことに。 

・テクノストレス(新技術の導入が会社員の評価基準の一つに)。
・年功序列の崩壊とIT技術。技術が上がると、じいさん世代より孫世代の方が技術があることになる。

 真木の企画について
 (烏賀陽)iPS細胞での出産については、まだ出産しているわけではないから、このタレントの女性から聞くべきではない。ブルーバックスの本でも分かることではないか。 (烏賀陽)上川あや議員(世田谷区)が性同一性障害。苦しかっただろう。 なぜ日本を出てまで結婚しなくてはいけないのか?得はあるの?同居じゃだめなの? 権利問題は、米NYやカリフォルニアでは進んでいる。 カミングアウトしてやっていくのは、芸能人として得なのか? 述語を確定させておこう。二回取材できるとよい。

 佐々木の企画について
鬼怒川について
(烏賀陽)舞台を設定できたらよい。 →四つほどの協会に連絡したが、個々の旅館の情報については述べられないということに。

高齢者のセックスについて
ニューズウィークによると、米国の高齢者はセックスをする。しかし、老人ホームの職員がセックスがあったという情報を持っていないのは不思議。(烏賀陽)それは取材進めてほしい。そのままGO!
(烏賀陽)ニューズウィークでの記事のようなことを、日本での実例を集めて言えたらいいよね!

 百田の企画について
ボランティアは、まずは行ってみてから。 (烏賀陽)具体的な柱になるような個体はいるか? (烏賀陽)最近は、当人たちがブログに書くことが多い。それとは違うものが書けるか。報道の加熱ぶりとか、やらせみたいなことが書けるかもしれない。


【ポイント】現場に行ったときに、その場の判断で新しく面白いネタに切り替える軽さも大事。ディスカッション軽視ではなく、現実が大事ということ。

(烏賀陽)ワンちゃんは「移動するホットスポット」。セシウムは空気中より地面に堆積する分が大きい。地面にゴロゴロするのでよく付く。犬の除染はできない!
 (佐々木)牛舎で飼い主が牛に抱きつく、という記事。牛はセシウムたっぷりの草を食べる。その糞は放射性物質たっぷり。

 ゆとり世代の記事について (烏賀陽)ゆとり世代がバカだという事例、実はバカじゃないという事例を出そう。

  【ポイント】取材に行き詰まったら愚直に聞きまくる。取材の質が担保できないときは、量でカバー。「クイズ 百人に聞きました」は名言。百人に聞くと説得力が生まれる。

ゆとり伝説「円周率は3と思っている」とかを3、4個浮かべるとよい。

望月の企画について
 (烏賀陽)ボスニア人とは話ができそうな感じ? →できそう。 路上生活したビジネスマンの写真について。 (烏賀陽)夜の写真撮影は難しい。 (烏賀陽)なぜ彼は持つことにこだわりがないのかが大事。取材してようやく分かる。

  【ポイント】取材する際、「いつでもいいです」と言うといつまでも延びる。「締切があるので二週間以内にお願いします」などと言おう。

(三井)三谷はバックパッカーだけではない。食事に困っている方はいっぱいいたので、取材の価値はある。 (望月)三谷はドヤ街からのイメージ転換を図っている可能性がある。 (烏賀陽)在東京の外国人が日本人の知らない「クール・トーキョー」の情報をネットで流している。その情報を仕入れたのか、ポケモンセンターやカプセルホテルやメイド喫茶に行く。渋谷とかメジャーな場所に行くのはダサいと思われているかも。

2012年2月27日月曜日

カリキュラム2 ネタの採否を決める作戦会議


流れ
1,前回のネタをどう変えたのか?
2,採用するかどうかをみんなで話す
3.最終的には烏賀陽編集長が決定

ネタは2つ。
メインがもしも成立しないようであれば、2つ目を採用する。

 ・メーリングリストはタイトルを統一して使用する→スレッドをまとめる為
上司にいらいらさせないようにする技術!


いい記事は主語と述語がある
AはBだ!
なぜ?(問いかけ)→その答えがあること→成功

・主語が決まっているが、述語が決まっていない場合、取材をすすめる上で決める方法もある。予備取材。
ex)烏賀陽さんの取材。ギャルについて書けと。1990年代ガングロとかヤマンバとか言われていた人。たくさんの人と話していく中で、「今はこんな仕事をしている」「将来資格を取るため頑張りたい」という話が出てきた。そこから…
主語:ギャルは
述語:仲間がほしい、意外に固い、武装だ(痴漢されない)など


取材対象(3の法則) 椅子の足の数と一緒
記事に普遍性は3人以上の実例が必要。
1人では普遍性がない。
2人ではさらにもう一人いるんだ!となるけど、まだ・・・
3人だと普遍性が認められる
最低3つ以上の実例が必要。
※朝日新聞のプロメテウスの罠。
シングルソースなので×
※普遍性を出すもう一つの方法→統計を出す。


・素材は多ければ多いほどいい。
10人聞いて書いた記事よりも、11人聞いて書いた記事のほうがいい!

・自分語りを書く時に、どれだけ自分を突き放せるかが重要。

男の定番メニュー
スポーツ、SEX、MURDER

<取材において>

○取材前の下調べ
1,最低限の勉強をする
・Googleを使う
・アナログドキュメント
2,Top Tpix
 ex)原発
1.燃料はウラン
2.3.11の事故

○取材申し入れの際の自己紹介について
自己紹介が長々すると相手に迷惑がかかる時がある。その時は、FAXかメールアドレスを聞き、自己紹介文を送る。1時間後再度連絡をする!

○謝礼について
・取材に応じて話すということは、市民の社会参加。そこに対価を求めるのはおかしい。烏賀陽さんご自身は、手土産やお食事をごちそうすることはあっても、団体・個人に限らず謝礼を払ったことはない。
 ※取材対象に謝礼を出すと・・・
お小遣い稼ぎ目当てが現れて、ガセネタを掴まされてしまう!

○写真について
見開き2ページで、2~3コマ。なので、多めに4~5コマあるといい。

○難しいテーマを扱い取材する場合に取材対象者へどのように伝えるか。
 ・まずその問題を悪いと思っているわけではない
 ・事実として書きたい。事実として書くために会ってお話をしたい
という形で、正直に話をする。


次回は取材のアポ取り、資料収集など。烏賀陽さんのノウハウを知る!!

2012年2月14日火曜日

カリキュラム1 ネタ出し会


<ネタ出し会とはどういう作業か?>

紙に自分のネタのサマリー、仮見出し、取材予定先、想定読者などを書いて会議で配る。

(前回の課題)
「書きたいネタ」を3つ提案してください。
それぞれ

A 仮見出し(メイン、サブ両方)
B 予定字数
C 対象読者(性別?都会か地方在住か?年齢層は?)
D 内容のサマリー
E 取材予定先

をA4一枚にまとめてください。


↓

みんなの前にネタを出してみる

「そういえば、こういう話がある」
「Pさんの話にQさんを加えてはどうか」
「そんな取材は成立しない」

とアイディアの投げ合いをする。
もみ合い、叩きあいをする。

会議で話が盛り上がるネタ
食いつくネタは
読者も食いつく

会議の参加者は「ファースト・リーダー」(最初の読者)である。
その反応を見れば励まされる。
自分ではおもしろいと思ったネタが意外にウケないことがわかる。

一人で考え、書くブログとの最大の違いはこの「生のディスカッションを通じた集合知」である。その形成のダイナミズムを体験してもらう。

<ヒント>
システムを描くのか
ヒューマンを描くのか
記事はだいたいこの二種類に分類できる。

<池にクジラがいるのはおかしい>

「裁判員制度の是非」「死刑制度の是非」「非正規雇用の〜」などはテーマが大きすぎる。

そういうネタを「池にクジラがいる状態」という。

そういうでかいネタは単発の雑誌記事、ブログでは字数が少なすぎて成立しない。
本が一冊書ける。

そういうでかいネタは初心者には重すぎて扱えない。

大→中→小
とその一段、二段下の小さな話に砕いていく。
大「裁判員制度は廃止すべきだ」
中「裁判員の精神的負担が重すぎる」
小「事件写真を見た裁判員のPTSDが問題になっている」

こうした「小」を何本か組み合わせて「中」に、中を組み合わせて「大」にしていく。

初心者にいきなり1000m泳げと言っても無理。
まずは10m泳ぐ、100m泳ぐことを目指す。

<最初に結論や意見が決まっていていいのか?>

よろしい。

事実で論証できていればオーケー。
記事に読者が説得される
=納得できれば記事としては成立する。
それを「ファクト・ベースド・オピニオン」という。

ただし、自分の当初の意見、結論にそぐわない事実が出てきたとき、それを謙虚に「自分の思った仮説が間違っていたのだ」と方向転換することができるかどうかが問題。事実を無視して仮説、自説に固執すると破綻する。

現実を見て結論、態度、意見を決めるという取材のあり方も、もちろんよい。


<ネタの匂いをかぎつける>

A 「そいつ、何考えてんねん」と言いたくなる人物はネタになる。
(例)事務所ふたつ構えるビジネスマンのくせに路上生活者
「何考えてんねん」を知る過程こそが取材

B 仮説を立てて試してみることが取材

ファミレス・コンビニ のマニュアルトークは方言を破壊するのではないか?


宮崎にはなぜケンタッキーがないのか
鳥の唐揚げがあちこちにあるから。

C 定義のはっきりしないものは定義する。

例)「ゆとり世代」とは?

年代でいうと 1987年生まれ以後 1998年生まれまで。

参考書籍があれば、その著者に話を聞くのは重要な一歩。
ゆとり世代=「ガンダム世代の憂鬱 ワンピース世代の反乱」
筆者にインタビューしてはどうか


D 自分が読みたいものがないから自分で調べて書く
知りたい答えがないから自分で調べてみる

E 議論、フリートークのうちにネタが膨らんでいくものは可能性がある

*自殺者=1990年台から年間3万人を切らな。自殺はなぜ減らない?

*ある受講者の故郷= 佐賀県有田市 やきものの街 バブル以降自殺者増えている

*日本の精神文化にうつは根ざしている? 
太宰治 柳美里 

*旧共産圏と日本の共通点
自殺率が高い
最近になって社会的価値が転覆した 
新興宗教が盛んである

*サブジャンルとして何か小さなネタを見つける
「うつの治療者がなぜいない」
臨床心理士はなぜ増えないのか
仕事がない
収入がない
適当な「カウンセラー」「セラピスト」横行

<違法だからといって取材してはいけないということになはらない>


そうした「事前規制」「自粛」「自己検閲」は報道によってマイナスである。
「法律が間違っているのではないか」という社会への問題提起も、報道の仕事である。
「福島第1原発から20キロ圏内への立ち入りを政府が禁止している」からといって、入って取材すらしない、という発想は危険である。読者にとってマイナス。

(烏賀陽)

2012年1月31日火曜日

2月のスクーリング日程 課題など

受講者は5人に落ち着きそうです。

10日金曜日 午後7時半〜同10時半
24日金曜日 午後7時半〜同10時半

宿題は「書きたいネタ」を3本提案することです。
締め切りは9日午後7時半。
次回スクーリング開始の24時間前です。

みなさんのご健闘を祈ります。
何か質問があったら、いつでも相談してください。